ここは傭兵団ナイツロード本部にある休憩スペースにて一人の団員が訓練を終えて休息をとっていた、持ってきたペットボトルに入った水を飲み一息つくと目の前の椅子に一羽の鳥が止まって来た、
「今日もずいぶんと模擬戦でしごかれたなぁ!ウォーカー?」
猛禽類のような強靭な爪が椅子の背もたれをしっかり掴んでいる、
「ハイボルトもう俺達の訓練時間は終わっているずっとサボって何処をほっつき歩いてたんだ?」
「ほっつき歩いてはねぇぞ?どちらかと言うと俺は飛んでたぜ?」
「…そういう屁理屈は聞いてない…結局何をしてたんだよ?」
目を鋭くしてハイボルトを睨み尋ねる
「なんだ…?お前気づいてなかったのか?俺はずっと上からお前の戦いぶりを観察してたぞ?」
「お前結局いたのか…」
軽いため息をついて安堵していた
「まぁ〜ただ見てるのもつまらねぇからさお前らが戦ってる合間にお前の周りに落雷落としてやったぜ?」
「へぇ…はぁ?あの電気お前のだったのかよ?!?
てっきり模擬戦相手のエレクの使う電撃かと思ったんだが本人に聞いても[そんなのしたっけ…?]って返されたわ」
ウォーカーは呆れた様子でペットボトルに残ってる水を一気に飲み干す
「ふぅ…あとで模擬戦中に召喚したEsたちにも伝えないと…」
「何を?」
「雷落としの犯人だよ!このチンピラ鳥公!」
イラッときたウォーカーはハイボルトめがけて空になったペットボトルを投げつける
「へへ〜んこっちは電気での強襲の練習になれたぜ!」
投げられたペットボトルを躱して空中に飛び出して空いていた窓からするりと抜け出す。
「なぁ!待て!」
ハイボルトを追ってウォーカーも窓から飛び出す、建物間を縫うように壁を蹴ってジャンプを繰り返し飛翔するハイボルトを追いかける
「はは!やっぱりそのブーツの跳躍強化機能は凄まじいがだけど俺には追いつけねぇよ!」
ハイボルトは鶏冠の羽を震わせ電気を蓄電して急激にためた電気を全方向に光らせ追いかけてくるウォーカーめがけて放つ
「うっ…!眩しいっ…!」
咄嗟に両手で目を押さえて光をやり過ごすが空中での動きを抑えられその間にハイボルトはさっきよりも速く飛行して飛び去った、どうやらさっきまでは本気で飛んではなかったようだ
「ちっ…またしてやられたよ…」
「あれ主?」
「ん…?あれアゲメレ?」
ハイボルトに振り切られ疲れたウォーカーの前に現れたのはアゲハ蝶のような綺麗な羽をした妖精の女の子「アゲメレ」
「いや…あいつを追いかけてなぁ結局振り切られたよ」
ウォーカーはハイボルトを追いかけてる時に周囲に舞い上がったハイボルトの羽を拾いアゲメレに指し示す、アゲメレは「なにそれ?」な表情をしていたが羽をよく観察するうちアゲメレは察した
「あぁ〜主またあいつの性もない事に付き合わせられたんだね」
「あれでも昔に比べたら大分まるくなったほうなんだがなぁ…」
「昔ってまだ主の契約しEsがアンサラーだけだった時の?」
「あぁ…あいつは同じ猛禽類型のEsの中でも階級の高いEsから産まれで、卵の状態をエルゼさんが研究の為に調査チームを編成してハイボルトが入った卵を奪取をやり遂げた」
「今を思えばあれは柄にもなく相当無茶をしたよ」
聞き覚えのある声が聞こえるウォーカーとアゲメレは声のする方を見ると、蜘蛛のような形をした仮面を付け黒いロングコートを羽織った長身の女性が歩いてくる
「隊長!」
現れたのはウォーカーが今現在所属している特務課の部隊「フラガラッハ」の隊長を務めているエルゼ フリーフェルノ
「あの卵は非常に貴重なもの…英雄機関にいた頃だったもっと頼れる宛もあってすんなりやれたもしれないけど…寄せ集めだけでは無茶だったよ…」
「もしかして主とエルゼが出会ったのってそれがきっかけ?」
「そうだよ俺がゆく宛もなくスクラップだらけと廃墟を彷徨ってる時に卵を取られて怒り狂って暴走状態のEsに襲われそうなところをエルゼさんに助けられたんだ」
「助けられたのは私もよ君があの土壇場で電離体のEsを発現させて襲ってきたEsを返り討ちにした…」
「その後初めてEs使役した反動で疲れて俺は気絶して倒れたんだそこをエルゼさんが拾ってくれてエルゼさんのEs研究を手伝いをしながら一緒に暮らしていたんだ」
「へぇ〜」
アゲメレが興味深そうに聞いてる
「それでその卵はどうなったの?」
「卵は重要な資料として細密な検査と調査をしてあらかた調べ終えた頃に殻が割れて孵化したんだそれで産まれたのがさっきウォーカーが追いかけ飛び去ったハイボルトよ」
「えっ!?アイツって卵から生まれてきたやつなの?」
「最初は俺もエルゼさんもひどく警戒されて何回もアイツの電気を浴びたことか」
ウォーカーは昔のハイボルトに悩まされたことに思いを馳せて語る
その頃飛び去ったハイボルトは高い建物の上に止まって羽を休めていた
「さて今日のイタズラノルマもクリアしたしここで日までも潰すか」
ハイボルトはまた次なるイタズラの標的を誰にするかをレヴィアタンの高い建物の上から周りを観察しながら考え暇を潰す。
ハイボルトのイタズラは仲間にも主にもお構いなく
行われる次の標的は一体誰になることやら。
終




























